生け垣
2011.03.22 Tuesday
イギリスの風景の象徴ともいえる緑の田園。
畑や牧草地の境界として、縦横に走る濃い緑の帯が目をひきます。
この生け垣は、もともとその土地に生えていたサンザシやノイバラ等、
トゲのある木々の根元に三分の一ほど斧を入れ、
樹木の命を保ちながら編み込んで作ります。
年月が経つと、残った根もとからふたたび若い幹が育ってくるので、
斜めに倒しておいた古い幹を取り除き、
また、若木の根本に斧を入れて皮一枚を残し、斜めに倒していく・・
という作り方。
以前日本のBS放送で観て知り、実際、イギリスで作ったばかりの
生け垣を目にすることが出来、大感激したのです。
番組では、この生け垣作りの技を子供参加で、
出来栄えを競い合っていました。
次世代に引き継がれるのですね。
さらに年月を経ると、春には真っ白な花であふれます。
これは、たぶんサンザシの花。
秋には、ノイバラやベリー類の赤い実が目を引きます。
ウサギやハリネズミなども“生け垣”の下に巣穴を作り、
鳥たちも、この中で暮らしているようです。
私にとっては憧れの生け垣です。
文